メイン写真 メイン写真

9つのNデザイン

9つの「N」のコンセプトを大切にし、暮らしをを提供する。これが私たちの地域に対するミッションとなります。Naganoという地域に育てられて来たからこそ、地域の工務店として多くのミッションを掲げ付加価値を提供していく。私たちは9つの「N」を共通言語として、地域の方々とコミュニケーションを交わせていけたら幸いです。

ネイティブデザイン

長野市と上田市の市境に位置するこの地は、古くから主要街道の分岐点として交通・軍事上の要地として人々が集い栄えてきました。現在でも松代町は歴史と文化の町として、温泉の町として、長野市の交通の拠点でもあり、長野市中心市街地から車で30分ほどで緑あふれる田舎の里山の景色が残る情緒ある町として、ポテンシャルの高い地域です。

わたしたちは、この松代の地に会社を構えて約1世紀になります。その間、松代の景色も変わり、田舎の課題でもある空き家も増えてきました。田舎の景色は、日本人にとっての原風景であり、心象風景として大切なものです。そして田舎は、人がいるからこそ田舎として存在できます。まだまだ田舎の景色の残る松代ですが、このまま人が流出していくと田舎がなくなってしまう。わたしたちは、日本の原風景を残していきたいと考えています。

まずは私たちの原点でもある松代から田舎の魅力を発信し、活気と賑わいを取り戻すためにわたしたちの得意なことで、なにか貢献することができないかと考えました。その軸となるのが、地域の有志が集まって立ち上げた松代ワイナリー幸想です。持ち主のいなくなった畑をブドウ畑に活用しワイン作りを始めています。そして空き家となった古民家を再生して人々が交流する場所を創出するといったものです。松代ワインと古民家再生を通して、松代の暮らしがより豊かになり人々が集う魅力的な町づくりの一助となるべく活動していきます。

ニューライフデザイン(革新性)

「間取りありきの家づくりから、暮らし方に合わせた家づくりをしよう。」そう言われてもどういうことなのかと思うのではないでしょうか。

明るくて広いリビングに寝室、子どもは2人だから2部屋は欲しい。これが家づくりだと考えているとしたら、その発想はどこから生まれてきたのでしょう。それこそが家づくりの既成概念だということに気が付いてください。もっと自由に、もっと大らかに創造し自分たちの家族の暮らしをクリエイトしていきましょう。

暮らしをクリエイトする場所こそが、家族の空間であり器である”家”なのです。

既成概念を打ち破り、固定概念に囚われず、もっと自由にもっと自分たちらしく暮らすために五感を刺激する家をつくる。そんな、ご家族の新しい暮らしをクリエイトしていくための家を提案します。

ネクサスデザイン(継続性)

近年では、家づくりの方法が変わり、今ではいわゆる大工道具を扱えない”大工”が増えており、伝統的な木造建築技術の継承者が減っていることが問題視されています。しかし、日本の木造建築技術は、ユネスコの世界文化遺産に登録された世界に誇る伝統技術なのです。

日本の木造建築物は、木の性質を最大限に生かし、経年変化にも災害にも耐えて何百年と存続しているものも多く残っています。それは、もともと日本人は物にも魂が宿ると考え、物にも敬意を払い、最後まで大切に使い切るという意識が受け継がれており、それが木造建築にも反映され、傷んだら壊すのではなく、その傷んだ部分だけを取り除き、新しいものを継いで修繕して大切に何代も住み続けることを前提とした家づくりが行なわれていたからであり、結果として今に残る古民家と言われるものになったわけです。

古民家から感じるものは、何百年と極めて永い時間軸の中で選別され淘汰されたものがある一方で、研ぎ澄まされ洗練され受け継がれてきたものがもつ美しさ、先祖代々受け継がれてきた想いや歴史的な情緒感、といった侘び寂び感。形は変わっても、本質の部分は深みを増しながら次世代へと繋がっていく。かつての日本の木造建築は日本人はずっとサスティナブルに生きてきたのです。

そんな繋いでいくことが当たり前の家づくりから、戦後の家づくりは古くなったら壊して建て替えるのが当たり前の考え方に変わってしまいました。

しかし、それでは貴重な資源がどんどん枯渇してしまい、持続不能となってしまうのです。これからの家づくりは、日本の家づくりの原点に戻り、古くなっても住み続けることができるような、可変性や多様性を持つデザイン、そして資源をリサイクルするなど循環することができる。そのような長期間住み続けても安心して暮らせ、資産価値も下がりにくい家づくりをご提供します。また、そのために日本の木造建築技術の継承にも力を入れていきます。

ニュートラルデザイン(可変性・スケルトンインフィル)

家づくりにとってニュートラルとは、可変性があること。将来にわたって長く住み続けるためには家族構成の変化や暮らし方の変化に合わせて、家自体も変化していくことが求められます。

可変性のある家とは、ライフスタイルや環境の変化を受容できる多様性のある構造を持ち合わせているものです。こだわりと思い入れと家族の思い出の詰まったこの世に1つしかない我が家が、古くなったからといって建替えるしか方法がないというのは、これから求められるサスティナブルな社会にはそぐわなくなっています。

家族がクリエイトしてきた暮らしを支える器(家)を持続し続けるために必要な構造を持つ器づくりこそ私たちが得意としていることです。

ナチュラルデザイン(スタンダード)

ナチュラルな家とは、自然体な本来の自分に戻る場所のこと。仕事や学校といった家の外で、私たちはいろいろな役割を担い、その役割の期待に応えるべく振る舞うことでたくさんのストレスを抱えています。そんなストレスを家に帰ったら解き放ち、肩の力の抜けたリラックスした自分に戻りたいもの。リラックスし自然体でいると自然と暮らしを愉しむゆとりが生まれます。

ゆとりのある暮らしからは、様々な角度から豊かさを享受することができます。子育て、健康、エコといったライフスタイルの変化、家や材質の経年による変化、様々な変化を受け入れることや、アナログ的で不便で面倒くさいと思うようなことが、実は豊かさの源泉だったりします。けれど、忙しさの中でわたしたちはそういう豊かさを忘れてしまいがちです。

自分や家族の変化を受け入れる、アナログ的で不便なものを敢えて手間をかけて楽しむ。私たちは、自然体の自分に戻り、ゆとりから生まれる豊かさを楽しむ場所=家と考えます。

ナカタヒロヨデザイン

気候・周辺環境・地域性・光・風・家族、全ての条件や要望をバランスを大切に読み解くこと。そのデザインは、技術力の信頼の上にこそ成り立っています。

中澤勝一建築デザイン

1936年大工の会社として創業し、スキルの高い大工を育成し地域に根付いてきました。伝統的な木造建築の技術を礎に最新の技術を融合して、現代の暮らしや環境に適した家づくりを追求しています。人生100年時代を迎え、家づくりもよりカーボンニュートラルに対応し壊して建替えるのでなく、より持続可能であることが求められています。それを可能とするのがデザインと性能なのです。

家を建てる技術は、単に家を組み立てることだけではありません。基本的な大工道具を扱えることから始まり、木の癖を読み製材すること。適材適所な部材を選定し断熱性や気密性といった性能を担保する。デザインをカタチに仕上げること。

家づくりの技術のほとんどは実は表には見えない技術によって支えられ、これらの技術は長きに渡り家づくりと向きあい技術を研鑽してきたことにより磨かれるものです。私たちは、家づくりに真摯に向き合い、実直に技術を磨き安全で快適な家づくりをご提供し、そのための木造建築技術を継承していきます。

ノンエナジーベネフィットデザイン

Non Energy Benefit(NEB / ノンエナジーベネフィット)とは、生活の質の向上や精神面での豊かさなど、これまで図ることができなかった効果を計測し、評価しようとする指標のことです。

住宅の気密性や断熱性能を上げるためには、設計と技術の相乗効果が不可欠であり、それにより様々なNEBが生まれます。第1に、1次エネルギー消費量を抑え省エネでお財布にも優しい暮らしができます。そして、暖かい部屋から寒い廊下やトイレ・浴室に行ったときに起こるヒートショック(脳血管疾患・心臓病など)の危険性が低下し安全性が向上します。また、断熱・気密性能を上げることで、遮音性が向上し防音効果が高くなることで、生活騒音のストレスを軽減し穏やかに暮らせるようになります。

さらに健康面でも風邪の罹患率が低くなったり、気管支炎やアトピーが出にくくなったり、不眠が改善されたりと、住宅性能を上げることで病気を予防することができます。末永く安全快適で豊かに暮らし続ける住まいをご提供するために、私たちは常にNEBが向上するデザイン力と技術力の研鑽に努めています。

ノーブルデザイン

時代を越えて変化し洗練されたデザインは、飽きがこず時代が変わってもなお、美しさを保っています。人やモノ、暮らし方は変化していっても、そのものの持つ本質のブレない美しさはいつの時代も変わらず普遍的な物なのです。

諸行無常のこの世の中で、連綿と受け継がれてきたものが醸し出す凛とした気品と美しさを私たち日本人は、侘び寂びという美意識の中に感じることができます。侘びは外面にあらわれる美しさを、寂びは内側からにじみ出る美しさを表しているといわれ、不完全なもの、変化すること、どうにもならないことを受け入れ、それ自体がもつ本質の美しさ、奥深さや趣を心で感じ取ることです。

今、古民家といわれるその家も、その当時の大工をはじめとした職人の誇りや気品、技術と創意の集大成であり、自然と調和して生きる日本人の情緒や感性、そして、家主の想いや誇りがデザインとして映し出されています。今、私たちが古民家を見て心が揺さぶられるのは、古民家が醸し出す本質の美しさを心で感じ取っているからではないでしょうか。そして、それは現代の家にも通じるものだと思うのです。

今わたしたちが手がける家も、時代を経ても美しさを纏う家でありたい。私たちは、単にカタチだけ美しいとか、技術だけが優れているだけの既成の家ではなく、家主と職人と設計者と、そして日本人が受け継いできた精神が込められた家、時代を経てさらに美しく気品を増していく、そんな家をご提供してまいります。